3人に1人は新卒で入社した会社を3年以内に辞めてしまう、と言われている昨今、離職率は企業が抱える大きな悩みのひとつではないでしょうか?特に若い世代は会社を辞めることにあまり大きな抵抗を感じないようで、社会人デビューから5年で3回転職した、なんていうことも珍しくないようです。昔の様な「終身雇用制度」や「年功序列」が当たり前だった時代の人からすると、信じられないことかもしれません。また、会社の経営者や上層部の人にとっては、近年の離職率の増加は決して他人事では済まされない、向き合って解決していかなければならない問題となっています。この記事では、離職率の原因について性別、年齢、業界の3つの視点で見ていきます。最後までお読みいただけたら幸いです。社員が辞めるのにお悩みならロコソルへ離職率が高い20代厚生労働省の「雇用動向調査」によると平成30年の離職率は15.4%、人数にすると724万人以上に上り、平成29年に比べて9万8千人増えています。そのなかでも離職率を引き上げているのは29歳以下と60歳以上※です。(※60歳以上の離職理由の半数以上は定年退職によるものなので、今回は対象外としました。)また「新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移」によると、高卒で39%、4年生大学卒で32%の人が3年以内に離職しています。これは29歳以下の3~4人に1人は3年以内に会社を辞めてしまうことになります。若者はなぜ会社を辞めていくのか若い人が会社を辞める理由のなかにはフリーランスに転向するという人も少なくないのでは?と私は考えます。コンピューター技術が日々進化し、AIやロボットによって多くの仕事が自動化される、というニュースをどこかで目にしたことがある方も多いと思います。また長引く景気の低迷から社員の副業を認可する企業も増えてきました。こうした世の中の流れを受けて、若年層を中心に自分でスモールビジネスを興すことを考える人が増えるのは自然なことなのではないでしょうか?また若い人は新しい事を敏感にキャッチし、躊躇せず手に取る傾向にあるように思います。そういった意味でも、1つの会社に固執しないスタイルを選ぶ若年層が増えているのではないでしょうか。会社を辞める理由TOP3厚生労働省のデータによると、会社を辞める理由のTOP3は男女別でこのような結果になりました。男性1位:給料・収入が少ない2位:労働時間や休日など労働条件が悪い3位:人間関係女性1位:労働時間や休日など労働条件が悪い2位:人間関係3位:給料・収入が少ない出典:厚生労働省-平成30年雇用動向調査結果の概況- 表5 転職入職者1)が前職を辞めた理由別割合よりあくまで私の見解ですが、男性は家庭を持ち家族を養う責任感から収入面を気にする人が多いこと、女性は結婚や出産などライフスタイルの変化があることから柔軟な働き方を求めている人が多いのでは、と思いました。離職率が高い業界TOP5次に離職率が特に高い5つの業界を挙げてその原因を探ってみましょう。1位:宿泊業・飲食サービス業2位:生活関連サービス業・娯楽業3位:サービス業(他に分類されないもの)4位:教育・学習支援業5位:医療・福祉出典:厚生労働省 -平成30年雇用動向調査結果の概況- 2 産業別の入職と離職2位の生活関連サービス業・娯楽業と、3位のサービス業(他に分類されないもの)の違いが分かりづらいと思うので、具体例を挙げてみます。◎生活関連サービス業・娯楽業美容院・クリーニング店・銭湯・旅行業・映画館・観光総裁業など◎サービス業ビルメンテナンス、警備員、テレマーケティング、チラシ配布などこの5つを見て私が思ったのは、お客さんや生徒、患者さんなどサービスや商品を提供する相手に社員が直に接するものが多い、ということです。社内での不満の他に、提供する相手への接し方にも気を遣うといった面でストレスを抱える人も少なくないのでは、と思いました。また直接提供する相手と接することのできる職業は、学校の先生、お医者さん、看護師さん、お花屋さん、コックさんなど、将来なりたい・憧れる職業にもランクインされる事が多いですよね。とは言え仕事となればどんな業種にも大変な部分はあります。描いていた夢と現実とのギャップに落ち込んでしまう人もいるのでは、と私は推測しました。感情がプラスに動く何かが見つかれば今まで複数の転職を経験してきた私の経験をお話します。長く勤めた会社には8年居ましたが、その間にも「会社を辞めたい」と思ったことは何度もあります。それでもなぜ思いとどまったのでしょうか?それは、綱引きの理論で足し引きした結果、私が会社に対して抱いている感情のうちプラスの感情の占める割合が大きかったからです。辞めたいと思ったときに浮かんだ、その会社にいるデメリットは「給料が安い」「上司が口うるさい」「通勤時間が長い」「出世ができない」など。その一方でプラスの感情として「仲の良い同僚がいる」「海外勤務の経験をさせてもらえた」「福利厚生が充実している」「新規立ち上げのプロジェクトを任された」などが浮かびました。人は感情でしか動かない人間だと言う説もありますが、社員がその会社で働き続けるという行為も、こうした何かしらの感情の綱引きが行われている結果だと思います。会社を辞めたいと思ったときでも、何か一つでもその人にとってプラスの感情が持てるメリットがあれば、思いとどまることができるかもしれません。こちらの関連記事もご覧ください。「部下のモチベーションをアップさせる方法。あなたはサポート役」雑談のしやすい雰囲気作りが人材の定着へ社員が仕事で困ったことがあったり悩みを抱えていたりするとき、気軽に周りの人に相談できる雰囲気ができているでしょうか?雑談が飛び交う職場では、悩みも不満も気軽に話しやすくなります。突然会社を辞めてしまう社員は、もしかしたらこの雑談ができておらず、悩みを打ち明ける先が無かったのかもしれません。ロコソルでは、社員が気軽に悩みを打ち明けられる、雑談のしやすい職場づくりを促すアプリを提供しています。社員が辞めるのにお悩みならロコソルへこちらの関連記事もご覧ください。「組織作りの新概念!心理的安全性とは?」