新型コロナが本格的に流行してから半年ほど経ち、新たな生活様式や働き方がだんだんと浸透しているのではないでしょうか?同時に「テレワーク」という言葉もよく聞くようになりました。助成制度を検討するなど、国も本腰を入れてこのテーマに向き合っています。一般的に中小企業の方が大企業に比べ、導入が難しいとされていますが、こんな時代だからこそ導入したことで得られる利点があることも事実です。今回はテレワークの利点、欠点についてご紹介します。職場コミュニケーションにお悩みならロコソルへそもそもテレワークとは?そもそもテレワークとはどんな意味合いでしょうか?テレワークと似た言葉で在宅勤務やリモートワークといったキーワードもありますが、実はこの言葉たちは「オフィス以外で仕事をする」という点では同じであるものの、正確には若干ニュアンスが異なります。テレワークは総務省で「ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と明確に定義されています。特定の働き方というよりは概念の色合いが強いですね。ちなみに在宅勤務はテレワークの手法の一つであり、リモートワークは実は明確な定義がない言葉です。テレワークとは、必ずしも「完全在宅勤務にしなくてはいけない」というものではありませんので、少しハードルが下がったのではないでしょうか?次にテレワークの利点、欠点についてみていきましょう。テレワークの利点、欠点テレワークを導入することはこれまでとは異なる働き方をすることになりますので、当然ながら利点と欠点両方の側面があります。導入に際しては現在の職場状況の課題と照らし合わせて検討していきましょう。従業員にとっての利点1.通勤時間が少なくなる。在宅であれば通勤そのものが不要になりますし、サテライトオフィスなどの利用でも大きく通勤時間を削減できるでしょう。日本の通勤時間の平均は40分程度と言われており、地域性や個人差もありますが、その時間をより良く使えることは大きな利点と言えますね。都市部の場合は通勤渋滞からの解放、地方部の場合は車通勤での事故や渋滞リスクの解放は利点です。2.家族との時間が増える。特に在宅勤務の場合顕著ですが、昼食・夕食を家族と取ったり、ふとした休憩タイミングで家族間のコミュニケーションを取ったりすることができます。仕事が多忙な方だと、「帰ったら子供は寝てる」「気が付いたら子供が立てるようになったいた」など寂しい話も聞きますが、上手くテレワークを利用することで解消できるでしょう。3.業務効率化テレワーク導入に際してはそのインフラとなるITツールの整備や業務の役割分担が大切となります。その結果、以前よりも作業効率が良くなったと感じる人も多く存在します。また、直接声をかけられる機会が激減するため、自身の業務に集中しやすい環境となるのも特徴です。従業員にとっての欠点1.コミュニケーション量が減るこれは個人の気質によっても感じ方が変わってきますが、コミュニケーションが減ることでストレスや不安を感じたり、ちょっとした業務上の相談をしにくくなったりします。特に入社間もない方や異動をした方にとっては負荷が大きくなってしまうでしょう。異動直後がコロナショックにあたり、メンタル不調になってしまった事例はいくつも存在します。また、会議の場でも周囲の空気感がはかりにくく、発言のタイミングを迷ったり、レスポンスのちょっとしたスピード感の遅れが発生したりと議論が活発になりにくい傾向にあります。2.プライベートと仕事の境があいまいになる基本的には誰からも監視されることなく業務を行いますので、各個人の自律が非常に大切になってきます。さぼろうと思えばいくらでもさぼれてしまう環境とも言えるでしょう。本来は業務効率が上がるはずですが、意識をしないとテレワークを悪い方向で利用する人も出てきてしまいます。逆に、通勤がないことなどでオンとオフのメリハリが付けにくく、働きすぎになってしまう人もいますので要注意です。企業にとっての利点1.コストの削減ができるオフィスを構えることで発生していた維持費や交通費などの費用削減が可能です。また、様々な場所で社員が働く関係上、情報共有はデータが中心となり、紙の利用も大きく減ります。2.採用の強み、自社のブランディングになるコロナによって世の中の考え方も大きく変わりました。特に極力人混みを避けて働きたい、というニーズは大きくなっています。転職をする優先順位でも在宅勤務を希望する方が増えているともいいます。テレワークを導入することは就業希望者のニーズに刺さっており、自社のアピールや優秀な人材の採用にもつながるでしょう。また、柔軟な働き方を率先していることで、会社としての先取性や世の流れに明るい印象も与えることができますね。裏を返すと、旧態依然とした就業環境では人が離れて行ってしまう可能性もありますので、ライバルに先駆けて導入することは大きな利点と言えそうです。企業にとっての欠点1.イニシャルコストがかかるテレワークを行う上ではICTの導入が欠かせません。すでにツール導入を完了している職場であれば問題ありませんが、そうでない場合はある程度の設備費は発生してきます。一方でランニングコストは改善するので、長い目で見て検討をしてもよいかもしれません。2.「管理」が難しくなる物理的に離れた場所で社員が各々で働くため、勤怠管理や社員のモチベーションの把握、機密情報の扱いなど、「管理」全般が難しくなります。特に近年は個人情報の管理は非常に重くなっておりますので、ルール定めて運用することは必須と言えるでしょう。テレワークで働き方改革をここまでテレワークの利点、欠点について紹介をしてきました。利点、欠点は従業員の感じ方にもよりますし、表裏一体の側面もあります。大切なことは、考えられ得る課題や障害をいかに事前に取り除くか、早期にキャッチアップして改善するかです。記載の通り、国も働き方改革の一環で本格的にテレワークを推進しつつあり、世の中の従業員も多様な働き方を求める傾向にあります。あと数年もすれば、テレワークが当たり前になっており、企業選びにおける最低限要素になっているかもしれません。いきなり週5日完全テレワークにすることはハードルが高いでしょう。多くの企業が特定の職種から実装したり、輪番出社にしたり、と「徐々に」進めています。これまではオフィスに来ないと不可能だと言われていた仕事も、テレワークを導入してみると意外にも問題なく運用できた、という事例もあります。是非少しずつでもテレワークを取り入れて働き方改革を行ってみてはいかがでしょうか。職場コミュニケーションにお悩みならロコソルへこちらの関連記事もご覧ください。「テレワークで起きるコミュニケーション不足を解消する3つの対策」