うつ病など精神的な不調が原因で休職した場合、また職場に復帰することに不安を感じる人が少なくないのではないでしょうか?「長いあいだ休んでしまったので、みんなに迷惑を掛けてしまった。」「職場に戻っても、以前のように仕事ができるんだろうか。」休職した方は、さまざまな不安を抱えていると思います。そんな、うつ病などメンタルヘルスの不調で休職している方や企業のための支援プラグラム、それがリワーク支援です。リワークは「Return to Work」の略語で、その名の通り、休職者がスムーズに職場復帰できることを目的としています。今回は、広島県にあるリワーク支援機関の支援内容についてご紹介します。休職しているご本人だけでなく、ご家族や企業の方も参考になさってみて下さい。社員のメンタルヘルス不調でお悩みならロコソルへリワーク支援とは?リワークの具体的な支援内容を本人・家族・企業に分けて見ていましょう。①本人への支援休職者は、支援機関へ定期的に通い、さまざまなワークに取り組みます。そのなかで、規則正しい生活習慣や集中力、対人関係、ストレスへの対処法や再発防止のための指導などを受けながら、職場復帰へ向けて心と体を慣らしていきます。②家族への支援リワーク支援機関は、休職者の家族の悩み相談にも応じています。支援機関によっては、家族向けにリワークの理解を深める教育や家族のストレスチェックを行っているところもあります。③企業への支援休職中の従業員の職場復帰に向けて、企業側の受け入れ態勢を整えるための支援を行います。職場環境の整備やメンタルヘルスケアの重要性や具体的な方法について研修を行ったり、人事担当者から個別に相談を受けて助言を行ったりしています。広島県のリワーク支援:広島障害者職業センターここからは広島県内にあるリワーク支援を行っている機関について、その支援内容をご紹介します。広島県障がい者職業センターは、障がい者職業カウンセラーが在籍していて、ハローワークや生活支援センターとも連携しながらうつ病を含む障がい者の就職や職場復帰を支援している機関です。リワーク支援は、本人、企業、主治医と連携を取りながら約12週間の復職・再休職予防のプログラムを実施していきます。利用料は無料です。<利用の流れ>①まず説明会に出向き、支援内容を理解する。説明会には本人だけでなく、家族や企業の担当者、産業保健スタッフ、医療従事者等も参加できます。②休職者本人と企業、主治医の合意のもと、支援プログラムを開始求職者は会社に勤務するように週5日(週3日の場合もあり)、朝から夕方まで毎日通所します。③コーディネート支援(最初の4~8週間)うつ病やストレスマネジメントについて、基礎的なワークやセミナーに参加。④リワーク支援(8週間)実践的なワークに取り組むなかで、自己分析やセッションを通じて自分なりのストレス対処法を確立していく。職場復帰に向けてOA機器操作や軽作業などにも取り組みます。対人関係についても、グループワークで他人の意見を聞いたりコミュニケーションを取ったりと、実践を通してリハビリしていきます。選択制のセミナーには、心を整えるリラクゼーション方法の一環として、ヨガやストレッチなど体を動かすものもあります。自分の失敗トークをプレゼンしてお笑い大賞を決めたり、女子会トークをしたりとユニークなセミナーもあり、参加者それぞれの特性や希望に沿った支援が受けやすくなっていますね。私も気が滅入った時は体を動かしたり、お笑い動画を観て思いきり笑ったり、友達とおしゃべりをするだけでもずいぶん気分が晴れるので、こうしたセミナーが選択できるのは、精神衛生を保つひとつの手段として、とてもいいなと思いました。⑤職業センターの担当者は、定期的に主治医と事業者へ報告を行うリワーク支援は求職者の完全回復まで行うのではなく、ある程度の回復が出来たらあとは、職場に復帰して働きながら少しずつ通常運転に戻していきます。職業センターでは、そのような状況を受け入れ側の企業に説明し、仕事内容や勤務時間など配慮してもらえるよう調整を行います。また主治医とも定期的に連携をとり、休職者本人に無理のない復職リハビリテーションを行っていきます。留意すべきこと全ての希望者が必ずリワーク支援を受けられるわけではなく、メンタルヘルスの回復具合などにより主治医が不適当と判断した場合には、リワーク支援は開始できません。広島障害者職業センター 職場復帰支援(リワーク支援)https://www.jeed.go.jp/location/chiiki/hiroshima/34_hiroshima_rework.html広島県のリワーク支援:ミライワークミライワークは民間でのリワーク施設です。民間施設のメリットとして、リワークの期間やプログラムに柔軟性があることが挙げられます。ミライワークは、休職中のメンタル不調者の他、ひきこもりや就労経験が乏しく、社会的に孤立されている方の就職を自立訓練から就労訓練まで行っています。利用者が抱える課題はさまざまですので、個人性の高い課題解決に向けた個別プログラムと、バリエーションに富んだ集団プログラムを提供しています。また、ミライワークの面白い取り組みとして、国内初の民間主催による精神障がいに特化した企業表彰制度「精神障がいのためのダイバーシティ・マネジメントセレクション(SDMS)」という表彰事業にも取り組んでいます。SDMSの目的は、難しいといわれる精神障がい者雇用の取り組みを表彰という形式にすることで、分かりやすく好事例を紹介し、広く企業の皆さまに周知してもらおうというものです。障がい者雇用、特に精神障がい・発達障がいの雇用に関しては職場としてもどう対応すれば良いか分からないことも多く、課題を感じている企業も多いですので、各企業の努力や好事例を共有するというのはとても意義のあることですね!ミライワークhttps://miraiwork.co.jp/体験や思いの共感が復職リハビリにリワーク支援を利用している方は、世代も業種もさまざまで、自分と違う環境や年代の人との交流ができる事が復職に向けて良い効果をもたらしているようです。グループワークや、うつ病体験の共感から「自分だけじゃなかったんだ。」「そういうとらえ方も出来るのか。」と新たな発見や前向きな気持ちになれる方もいます。支援であって、強制ではない個人的な意見ですが性格上、こうした支援が向かない人もいるのでは、と思います。私自身は他人に自分の想いを話すのが得意で、人と意見を交換したり体験や価値観を共感することで、仲間意識が芽生えたり自分自身の気持ちが救われる体験を、たくさんしてきました。でもなかには、他人に自分のことを話すのが苦手な人もいます。リワーク支援プログラムでは他人とかかわる場面が多くあるので、それがかえってストレスになってしまう場合も。それはその人の価値観であって、決して悪いことではありません。リワーク支援に強制力はなく、あくまで求職者の希望があってはじめて行われる支援で、本人に過度な負担のない、スムーズな職場復帰を目指しています。まとめ「リワーク支援」についてその内容や、広島県にあるリワーク支援の内容についてご紹介しました。リハビリとして、リワーク支援はとても重要な役割を果たしています。リワーク施設は公的機関、病院や民間企業が行っており、施設ごとの特徴やメリットがありますので、休職社員にリワークを勧める企業様は違いを理解しておくことをお勧めします。社員のメンタルヘルス不調でお悩みならロコソルへ