新型コロナウイルスの国内での感染が確認されてから1年が経ちました。1回目の緊急事態宣言が出されたのが2020年4月7日。コロナ禍をきっかけにテレワークを導入し、今も継続している企業も多いと思います。当初からテレワークを実施している人にとって、出社しない、もしくは出社日数を減らして自宅で仕事をする生活も約1年が経過することになります。通勤しなくても良い、育児や介護と両立しやすい、コスト削減につながるなどメリットがある反面、いくつかのデメリットも見えてきました。今回は、テレワークが長期化することで見えてきた課題と、考えられる3つの解決策について探ってみたいと思います。職場コミュニケーションにお悩みならロコソルへテレワークが長期化することで見えてきた課題日本生産性本部が2021年1月に行った「働く人の意識に関する調査」によると、全国のテレワーク企業実施率は22%。大企業が集中している東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県の1都3県に限って見れば、32.7%。コロナ収束後もテレワークを続けたい人は76.4%。課題はあるものの、大半の人がテレワークに対して前向きな姿勢であることが読み取れます。引用元:公益財団法人 日本生産性本部「働く人の意識に関する調査」2021年1月実施そこで、今後さらにテレワークが良いかたちで世の中に浸透していくためにも、長期化することで見えてきた課題のうち、特に目立ったものについて見ていきましょう。先ほど挙げた日本生産性本部の調査で上位に挙がっている問題として挙げられているのが下記の3つ。・テレワークを行う部屋やデスク、パソコンやインターネット環境の整備・職場に行かないとできない業務がある・コミュニケーション不足部屋が確保できず、リビングで仕事をしていると家族に邪魔される、という声はよく耳にします。仕事部屋の確保に関しては、最近ではテレワーク支援プランを提供するホテルが増えているので、それを活用するのもひとつの手です。全国的にテレワークの導入が始まったころはよく、紙での押印や、会社でしか閲覧できないデータの共有の課題がよくニュースでも取沙汰されていました。これらの課題については、電子決裁やオンラインツールを導入するなど企業も何らかの対策を取ってきたと思われ、その後2020年7月・2021年1月と調査を続けるなかで、これらの課題は減少傾向にあります。目に見えないからこそ難しい課題今後長期化していくと思われる課題は3つめのコミュニケーション不足。「上司や同僚にちょっとした相談がしづらい。」「ささいな悩みや雑談をする相手がいない。」長引くテレワーク生活で、こうした悩みを持つ人が増えてきているようです。また企業の管理者も、画面越しや電話だけのコミュニケーションでは従業員の心の状態を測りづらく、メンタルヘルスをどうケアしていくのか、といった課題を抱えています。対面ならひと言ですむ報告や質問も、テレワークだとそうはいきません。わざわざZOOMを立ち上げて電話するくらいなら「まあ、しなくてもいいか。」となってしまいがち。コミュニケーションの回数が減ることで、一緒に働く人の表情が見えない、感情が読み取りづらい、という問題が出てくるのは当然のことです。オフィスで働いていれば、朝の挨拶や休憩中など職場の人間同士でちょっとした会話を交わす機会がたくさんあります。また管理職の方も、昼食を一緒に食べる時間、客先へ出向く道中など、雑談を通じて自分の部下が今元気なのか、忙しいのか、悩みがあるのかなど、読み取れる部分が多かったと思います。ところがテレワークではこうしたコミュニケーションの取り方ができません。お互い離れた所にいると、管理者の方も従業員一人ひとりが今どんな状況にあるか、なかなか把握しづらいですよね。これは目に見えない課題からこそ、どう向き合い解決していくのか、多くの企業で模索しているのではないでしょうか。コミュニケーション不足を解消する3つの対処法①1対1の面談(1on1)を定例化するテレワークにZoomやchatwork、slackなどのコミュニケーションツールを活用している企業は多いと思います。朝礼や終礼など部署やチーム全員が参加するミーティングなどを実施することはあっても、そのときに自分の悩みを相談するのは難しく感じる人もいます。上司と部下が一対一でコミュニケーションを取る機会を設けることで、全員の前では言えなかったことも打ち明けやすくなるかもしれません。管理者の方は時間の確保が大変かもしれませんが、こうした1on1の面談は、要望があったときだけ実施するのではなく、定例化して全員に実施した方が、有効的でしょう。可能な場合、対面での面談の機会を設けると、さらに良いですね。②気軽に雑談ができる場を設けるちょっとひと息ついたときの隣席の同僚との雑談が、心の癒しになっている方は多いはず。そんな雑談ができる場をオンライン上で設けてみるのはいかがでしょうか。コミュニケーションツールを活用して、ひとつ雑談用のチャットを用意しておきます。ちょっと仕事で煮詰まってきたとき、ただおしゃべりがしたいときなどにチャットに訪れて、そのときにそこにいる人とチャットで雑談を楽しむ。好きなときに気軽に話ができる場があると思うと、気持ちが軽くなるはずです。③リアルな店舗で買い物をする3つめは管理者・従業員ともにできる対策です。長引く自粛生活で、オンラインショッピングの機会が増えた方も多いでしょう。ネットスーパーや料理のデリバリーサービスもこの1年でさらに充実しました。でもこんな時代だからこそ、リアルな対面でのコミュニケーションにありがたみを感じる方は多いはず。普段からネットショッピング派の方、1人暮らしの方こそ、あえて近所のお肉屋さん、パン屋さん雑貨店など小さなお店で買い物をしてみることをおすすめします。ちょっとした散歩や気分転換にもなるし、お店の人とコミュニケーションを取ることもできますね。何気ない人との会話は、孤独な気持ちを和らげてくれるはずです。見えない心がつながるために長引くテレワークによって見えてきた3つの課題とその解決策についてご紹介しました。特に注目すべきは3つ目の「コミュニケーション不足」だと私は思います。人の心は数値で測れないからこそ、コミュニケーション不足の解消が必要です。今回ご紹介した内容を参考に、オンラインツールを活用したりリアルなコミュニケーションの機会も設けたりして、テレワークが円滑に進むようご自身の会社でも工夫なさってみてください。職場コミュニケーションにお悩みならロコソルへこちらの関連記事もご覧ください。「中小企業向けのテレワーク支援!広島の会社提供のおすすめツール・アプリ5選」